野球漬けの高校生活から1年でセンター198点へ! 早稲田 立教 法政 合格
2月下旬。森下の受験は終わった。全て不合格、当たり前の結果であった。野球部で練習、試合の日々に明け暮れ、勉強ができる時間はほとんどなかっ た。引退してから勉強を開始したが、単語は覚えられず、日本史は江戸時代で勉強がとまってしまった。森下の夢は学校の先生やで働くかで将来はまだ漠然とし ていたがはっきりした目標は早稲田大学に進学することだった。小学校の時から野球をやっていたので、TVで甲子園や6大学野球を見ていたときに、特に早稲 田大学の選手がかっこよく見えたという。今度こそは絶対合格する!森下の意志は一度失敗しても消えることはなかった。彼の予備校選びは高校生の時に持って いた参考書のほとんどが東進の講師が書いた本で身近に感じたことからすぐ東進に決めた。
4月から受講を開始。どの科目も基礎講座からスター ト。文法講座を終え構文講座へ進むと森下の英語の世界観がガラリと変わった。「今まで単語と熟語をつなぎ合わせて読んでいた自分が恥ずかしくなりました。 この授業で英文の構造理解ができるようになり、正確な意味をつかめました。」森下は構文の授業をさらに進め、復習も徹底、どんどん読めるようになることが 勉強を楽しくさせた。その結果が6月の模試であらわれる。4月で102点だった英語が154点、一気に52点も上げた。現代文も授業で論理的な思考が身に付き、100点満点中83点を記録。
し かし森下は「この6月の模試で成果は出たのは良かったのですが、昼ごはんを一緒に食べているYくんに国語、日本史は負けて合計得点でも負けて悔しかっ た。」と面談時に語った。ここから勉強時間はさらに増えるものの成績は8月の模試で英語を下げ、国語は146点と微増、日本史は70点を突破した程度の結 果になる。
ある日の面談「英語がだいぶ下がったけど原因は?」と担任が森下に問いかけると「4~6の図表問題やイラスト、長文の失点が多い です。時間が足りず、字面を追っているだけというか…。焦って内容が入らなくて。」と答える。「じゃあその原因はなんだと思う?」と再度、森下に問う。担 任はある程度その原因は分かったがあえて自分から答えない。考える時間を与える。「…音読ですか?」と森下。担任は頷く。「構文に意識が集中しすぎて左か ら右の読んでいく直読直解の意識が薄れて、スピードも遅くなったんだと思います。きれいな正確な訳を求め過ぎて時間の意識も欠如してました。」と続けた。 担任と考えた解決策は今までの構文や長文のテキストを1日2時間音読、それと併行で今受講中のハイレベルの長文の音読もすることだ。その日から音読を開 始。音読をしすぎて声がかすれ喉を痛めた日があったが、それでも続け10月の終わりの模試で英語は198点、時間も10分以上余って見直しもできた。
11 月、早稲田の過去問演習講座を9月から2学部を10年分解ききった状態ではあったがもう1周する計画を立てた。正答率を担任と分析すると英語はいつも合格 点をオーバーしていたが日本史が合格点に届かず、過去問演習講座の解説授業と早慶日本史演習のダブル受講で落としてはいけない問題、差がつく問題の攻略、 知識の定着に努めた。また立教、法政も過去問を解いていき、分からない部分は担任に聞いて解決をした。センター1週間前までは早稲田、立教、法政対策で ギッチリ詰め込み、センターにはそこまで重点は置かず、試験終了当日にすぐ私大対策に切り替えた。小学校の時から夢だった早稲田の学生にもう少しでなれ る、その想いが勉強の原動力だった。
結果、早稲田、立教、法政合格「夢がなんとか叶いました。夢の続きなんですけど勉強してて英語の先生になりたいと思います。あと野球部の顧問です」と森下は目を輝かせながら未来を語った。